新聞あのね81号  2004年(平成16年)8月発行


   1.関心高まる任意後見制度  
         健康なうちに信頼できる人に依頼

   2.全市で五番目の投票率 
       厚別北小の投票率 区内ではトップ

   3.介護用病衣を考案
        厚別北の小松昭子さん

   4.覚え書き(自分史)は手作りが一番

   5.わが家の価格はいくらかな  
       「あのね友の会で不動産の自己査定勉強会

   6.戒名って何なの 
          

 

 
    ★・・・関心高まる任意後見制度 ・・・★
            健康なうちに信頼できる人に依頼

  急速に高まる高齢化、孤立化の中で、病に伏して自分で自分をコントロールできなくなった時、いったいどうすればよいのだろう。そうした不安が誰しもの心の中で高まりつつある今、任意後見制度への関心もいや応なく高まっている。

   万一への不安 

 厚別北に住むSさん(74才)は、3年前に奥さんに先立たれ、気丈夫にも一人暮らしを続けている。
 二人の息子さんがいるが、長男は東京で、次男は大阪でそれぞれ家族を持って働いている。  
 “自分の事は自分で”を基本ルールとして生活しているSさんだが、万一、それが出来なくなったらどうしたらいいんだろう。不安が高まる。いつか耳にした任意後見制度なるものが頭をよぎる。二人の子がいるが遠方だ。
 いざというとき近場の信頼できる人に、自分の考え方、生き方をあらかじめ伝えておきたい。
 そしてその信頼できる人は、わたしの思うとおりの生涯を、私自身の意志を貫き通してくれる生涯を、最後までみとって貰いたい。
 Sさんは、元気なうちに信頼できる人に財産管理や日常生活の全てを依頼する方式をとることを考えているのだ。言うところの任意後見制度がこれだ。

   元気なうちに対処

 まづ本人が前もって代理人(任意後見人)に、自己の判断能力が不十分になった場合の財産管理、身上監護の事務について代理権を与える「任意後見契約」を公証人作成の公正証書で結ぶ。

   本人の意思どおり実行

 そして家庭裁判所が選任する「任意後見監督人」の監督の下で任意後見人による保護を受けられるように契約し、本人が判断能力が衰えた時に、本人に頼まれた任意後見人が本人の意志に基づいて、日常生活の全てを実行していく。
 書物を読んで、そこに登場する町や山野に足を伸ばす旅が好きなSさん。「別に海外旅行したいとは思わない。国内でも素晴らしいところが一杯ある。秀吉が水攻めした備中高梁や、井上靖に登場する徳沢園、小林一茶の長野もいい。とにかく旅に出たい」と放浪の旅人Sさんは言う。
 年金だけでは心もとない。家を担保にしてお金を借り、それを旅費に充てている。自分が築いた財産は自分で有効活用していくというのがSさんの持論だ。
 二人の息子さんには、葬儀費用プラス孫達の学資支援としていくばくかのお金を残すと後見契約の中でもうたっているが、基本的には生きている間に自分で築いた財産は、旅や日々の暮しに使い果たす、というのがSさんの生き方だ。

 

   ☆・・・全市で五番目の投票率 参議院選挙・・・☆
         厚別北小の投票率 区内ではトップ

 札幌市内には270ヶ所の投票所が設けられている。そのうち選挙区選出議員ベースでの投票率上位10ヶ所(別表参照)をあげてみると、1位が篠路清掃工場だが投票者数は52人。次が盤渓小学校で、同151人。3位が真駒内曙小学校で同2,860人。4位が北方自然教育園で同48人と続き、5位が厚別北小で投票者数は5,163人で、ベストテンの中でも最も多い。

          

 札幌市平均では59.16%だが、市内10区の中で最も高い投票率は64.33%の厚別区で、もっとも低いのは白石区の54.81%と10ポイント近くの開きがある。
 その厚別区内21ヶ所ある投票所でも厚北小投票所は当然トップにある(別表参照)。
 
 厚別北地区住民の投票行動が常に高いレベルにある理由は、ほとんどの住民が自己住宅者として定住感覚が高いため、自分の住む地域環境を少しでも良くしたいという意識が強く、その延長線上に政治への関心度も高いと見られている。


   ☆・・・介護用病衣を考案・・・☆
           厚別北の小松昭子さん

 
 厚別北1条2丁目に在住の小松昭子さん(63才)がこのほど、寝たままで着替えられる介護用病衣(パジャマ)を考案、医療介護関係者から「よく考えたね、素晴らしいですよ」と賞賛されている。
 9年前に脳こうそくで病に伏したご主人を、今もなお、お世話をしている小松さんは「病人の衣服の着替えって、結構大変なんですよね。力のない私のような女性の身でも、大の男性患者の着替えが労せずして出来ないものかと考えていたんです」 と、体験上から考案したきっかけを語る。 
 とくに手足が硬直し、身動きが出来なくなっている患者さんの着替えには、看護士や介護士も手間取り、そのたびに患者さんも強烈な痛みから顔がゆがむ。
 その表情を見るに付け小松さんは、患者さんはもとより介護側もやさしく対応できる病衣の作成を急ぎたいと思うようになった。
 福祉事業にも関心を持っている小松さんは、縫製所として福住にある授産施設“せるぷ”を選ぶ。
 病人に苦痛感を与えない病衣とはどんなものか、何度も何度も“せるぷ”に足を運び、試作しては改良し、改良してはまた試作を十数回繰り返した。
 そしてこのほどやっと出来上がったのが、おしめが隠れるだけの丈で、パジャマの上部に匹敵したもの。色合いがグリーンの男性ものと、ピンクの女性もの。布地は綿70:ポリエステル30。サイズはおおむね標準からやや大きめのサイズとしていることから、ほとんどの人が着られる。
 袖をホックでとめ、体温計の出し入れも楽に出来るように脇下が大きく開いている。
 また子供用には上着とズボンの部分からなる上下衣で、これもホックの活用で簡単に着られるようになっている。
 病院の関係者からは「この病衣はお金を出して頂いて買ってもらって、はじめて効用が認められるわけけだから、早く商品化したほうがいいですよ」と言われている。

      
     ★・・・わが家の価格はいくらかな・・・★
           あのね友の会が不動産の自己査定勉強会

「今すぐ売るつもりはないけど、仮に売るとしたら、いったいわが家の価格はどのくらいなのだろう。それを自分で査定できないものかしら」という一人のおぼろげな問題提起に、あのね友の会では、「それを月例会で勉強してみよう」となった。
 さっそく、7月11日のあのね友の会の月例の場で、不動産の自己査定方法について、厚別北1条2丁目の不動産業アベイルの社長阿部英三さんとそのスタッフ2名を招き勉強会が行なわれたのだ。
   
  あのね友の会の会員でもある阿部さんは「厚別北地区の不動産物件は、札幌市内でも1、2を誇る人気ぶりで、私ども業者の間でも非常に関心度の高い地域なのです」と現況の説明から始まった。
 同じ会員仲間であり厚別北3条5丁目に住むFSさんの家を実例として上げ、坪25万円の基準値をベースに、建築年数、建物の向き、補修
整備等メンテナンスの有無などを考慮に入れ、その上で決められた指数を乗じて、大まかな価格が算出される。
 その算出方法によりFSさんの家は、○千△百万円という値がついた。
  勉強会の場に臨んだ会員は「よし、家に帰ったら自分もひそかに算出してみよう」と、自分の資産についての意識も高まったようだ。 


     ☆・・・ 戒名って何なの ・・・☆
     
 あるお年寄りが奥さんを亡くした。
「あなたの奥さんはこれから仏様の弟子として、あの世で過す事になります。となりますと、やはり戒名は必要です。その金額は、あなたが奥さんを思っている、その気持ちで決めて下さい」とお坊さんから言われたらしい。
 年金暮しでささやかな生活をしていたそのお年寄りは、それまで蓄えてきたいくばくかの貯金をすべて吐き出してリッパな戒名を頂戴したらしい。
 その話をあとで聞いた長女は「もしわかっていればもちろん止めました。お母さんだって戒名はいらないとあれほど言っていたのに」と悔しがる。
 また札幌で「戒名はあってもなくてもいいんですよ」と言われて、戒名なしで葬儀した遺族が、納骨は生れ故郷の道南の小さな港町にあるお寺で、と考えて、そのお寺に持ち込んだら「戒名なしでは当寺の墓地に納めることはできません」と言われたらしい。
 確かに亡くなったら仏様の弟子となると、戒名は必要なのかも知れない。
 またいづれかの宗派に属しているお寺に納骨したい場合にも、その住職から求められれば戒名は当然必要なのかもしれない。
 ただ死んだ時だけの葬式仏教のあり方が問われている今、仏様の弟子になるということ事態、あまりピンとこないのも事実だ。
 生活改善意識の高い私達のこの町で、この戒名のあり方にも、みんなで真剣に意見を交わし合いたいものです。

 
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